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ドクターズコラム

ドクターズコラム

2021.11.10

「いびきがうるさい」といわれたら。睡眠時無呼吸症候群と心臓病。

ご家族から、「いびきがうるさい」「呼吸が止まっている」と指摘されることはありませんか?いびきや呼吸の停止は、睡眠時無呼吸症候群という病気が原因である場合があり、脳梗塞や心筋梗塞など危険な病気と関連があることが知られています。この記事では、睡眠時無呼吸症候群という病気とその症状、治療の必要性などについて説明します。

目次
1.睡眠時無呼吸症候群とは
2.こんな症状に注意
3.睡眠時無呼吸症候群と心臓病の関係
4.睡眠時無呼吸症候群を治療する利点~心臓について~
5.医師からのアドバイス


睡眠時無呼吸とは

睡眠時無呼吸症候群とは、就寝中に呼吸が停止したり、浅くなったりすることで血液が低酸素状態(低酸素血症)になる病気です。大きく3つのタイプに分類され、脳や神経の異常で生じる「中枢型」、肥満などに伴い上部気道が狭くなったり、ふさがれたりする事で起きる「閉塞型」、両方の原因が混ざった「混在型」があります。低酸素血症を起こすことで脳梗塞や心筋梗塞などが引き起こされる危険性が高まり、また、睡眠の質が低下する事で日中の生活に支障が出ることがあります。

こんな症状に注意

就寝中にいびきや無呼吸を生じることが多いです。それ以外にも、低酸素状態になる事で良質な睡眠がとれず、睡眠時間は確保しているはずなのに翌日疲れが取れない、日中の眠気、集中力の低下、気分の落ち込み・うつ状態に陥るなど、様々な症状の原因となり、日常生活に支障をきたすことがあります。

過去にはニュースになったこともありますが、運転中の居眠りや労働災害の原因となる事もあり、他の病気だけでなく重大な事故を引き起こす危険がある疾患です。

睡眠時無呼吸症候群と心臓病の関係

低酸素は血管・臓器の障害を引き起こす原因となります。さらに上述のような日常生活に支障が出る症状によってストレス状態となる事で、血圧上昇や不整脈の出現につながり、血管の動脈硬化を引き起こすことが明らかになっています。

その状態を放置しておくと、動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞といった重度の血管の病気を引き起こすことが明らかになっており、命にかかわる事態につながる事もあります。

睡眠時無呼吸症候群を治療する利点~心臓について~

睡眠時無呼吸症候群は高血圧や狭心症・心筋梗塞・心不全などの心疾患を引き起こすリスクとなりますが、適切な治療をする事で低酸素状態を解除する事は可能です。体のストレスを軽減することで、血圧の安定や心不全のリスク軽減などの好影響をもたらすこともわかっています。

昨今は生活習慣病や心血管疾患治療の一環として、睡眠時無呼吸症候群の治療が重要とされ、ガイドラインなどにも記載されるようになっています。多くの病気の原因としてだけでなく、病気の発症・再発防止のためにも治療を行う重要性が高まっています。

医師からのアドバイス

睡眠時無呼吸症候群の診断は、睡眠中に検査をしなくてはなりません。そのため、以前は入院しての検査が一般的でしたが、最近は医療機器や解析技術の進歩により自宅での検査が一般的になりつつあります。当院では、まず行う簡易型の検査も、次のステップの精密検査(睡眠ポリソムノグラフィー;PSG)も自宅で行えます。気になる方は是非ご相談に来てください。


院長・医師 藤井 徳幸